おすすめ本紹介 『MISSION元スターバックスCEOが教える働く理由』著者:岩田松雄
こんにちは!Hayateです
今回は最高経営責任者としてリーマンショック後のスタバの危機を救った男の
著書を紹介したいと思います!
この本にはスターバックスの目指しているあるべき姿はもちろん、
彼が思うお金を稼ぐこと以外の、働くことの目的や企業の役割が書かれています。
何のために働くのかその目的を持つことが大事ということを思わせてくれるので、
仕事へのモチベーションUPやこれからどんな仕事に就くかを考えるときの指針になるでしょう!
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①どうすれば人を魅了できるか
スターバックスはどこにでもあるコーヒーチェーン店でありながら、
コンビニのようにたくさんあるものの中の一つではなく、
スターバックスという一つのブランドとなっています。
ではこのブランド力、人を引き付ける力はどこから来るのでしょうか?
元スタバのCEOであった著者はメディアからの質問でこんなことを質問されたそうです。
「なぜ長居しているお客さんを追い出さないのですか?お客さんに長居されるほど売り上げは落ちてしまうのでは?」
確かに勉強をしている学生やビジネスマンが勉強や仕事に励んでいることが多く、
実際スタバにくる最も多いクレームは座れる席が無いという内容なんだそう。
それでもスタバがお客さんの長居を許す理由はスタバの使命、会社の理念が
美味しいコーヒーと居心地の良い環境を提供することを通じて、「人々の心に活力と栄養をあたえる」ということであるからです。
コーヒー一杯に着き30分しかいられないなど長居を禁止するルールを作ると、
より多くに人が席に座ることが出来ますがお客さんがリラックスできません。
居心地の良い空間を提供し人々の心を満たし、彼らが何か新しい価値を創造することで世の中に良い影響を与える
それこそがスターバックスのミッションであり、人々がスターバックスを特別な存在と感じる理由なのです。
②スターバックスの価値観
レシピや掃除の仕方にはマニュアルはありますが、
スターバックスに接客のマニュアルはありません。
「人々の心を豊かで活力あるものにすあるために」というミッションを
達成するために、店員一人一人がお客さんが喜んでくれることは何かを考え行動しています。
この本にはスタバで起きた5つの奇跡、特に素晴らしい感動体験を紹介しています。
その一つである「交通事故と1杯のコーヒー」というお話を紹介します。
ある日、ドン!というすさまじい音が響き、お店にいたお客さんびっくりして窓の外を見ると、お店のまさに目の前で交通事故が起きていたそうです。
事故を起こしたドライバーの女性はショックを受けて歩道に立ち、
顔を白くして警察官の到着を待っている様子でした。
すると、それを見ていたパートナー(スタバの店員さんのこと)がコーヒーを1杯持って、外に出て行きました。
彼女はドライバーに笑顔で声をかけて、「どうぞこれを飲んで心を落ち着かせてください」とコーヒーを手渡しました。
もちろん女性ドライバーはスターバックスのお客様ではなく、たまたま事故を起こしてしまったのが店の前だったというだけ。
その女性にコーヒーを飲んで落ち着いてほしいという一心でそのパートナーの方は動いたそうです。
とても勇気のある優しさがこもった行動だと思います。
しかし経済の立場から見るとこの行動はどうでしょうか?
ノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンはこう説いているそうです。
「企業は株主のために存在している」
企業が負うべき責任は資源を有効活用して利潤追求のために事業活動に専念することであり、それ以外の社会的責任を引き受ける傾向が強まるほど、自由社会にとって危険なことはないと。
この教えに従うならば、金儲け以外のことは考えてはならず先ほど紹介したパートナーが無料でコーヒーを配った行動は認められなくなります。
しかし実際は、人々の心を豊かにしようとするミッションを持つスタバに共感し、
結果としてブランド価値はますます向上しています。
アメリカのビジネススクールで株主価値最大化を学んできた著者も
いくつかの会社を経営していくなかで「企業は世の中をよくするためにある」と考えるようになったそうです。
③スターバックスの接客
スターバックスのブランドコンセプトのひとつに、「サードプレイス」という言葉があります。
スタバの創業者であるハワード・シュルツはこれを
「自宅と職場の間にあり、公共性と個人性を併せ持つ環境。他の誰かとつながり、
自分自身を再発見する場」
と定義しそれを支えている要素は3つあるとしています。
1コーヒーのおいしさ
2快適な店舗環境
3パートナーのためのすてきな笑顔
著者が思うスタバの差別化要因は3番目のパートナーのすてきな笑顔と言います。
コーヒーのおいしさや快適な店舗環境はお金をかければ達成できます。
しかし一朝一夕でまねできないのがパートナーたちの笑顔に象徴される、あの心のこもった接客なのです。
ところで、スタバのパートナーのほとんどは大学生などのアルバイトで構成されています。
ではなぜスタバは質の高い接客を提供できるのでしょうか?
まずスタバの接客の核心は、ミッションを徹底教育したあとは、権限移譲をして、その実現のための自主性と創造性を発揮してもらうことです。
スタバが新しく入ったパートナーにどのくらいの教育を行うか、ご存じですか?
答えは70時間!
一般的な企業のアルバイトの場合数時間であり、異常だと思われるかもしれません。
それだけ長い時間をかけることで、スタバのミッションが理解でき自分の頭で考えたよいサービスが提供できて、それが働くことへのかけがえない充実感につながり、スタバを大好きになって定着します。
また研修の教育ではコーヒーの淹れ方についてはもちろん、ミッションについてもかなりの時間話合われます。
つまり、「何をやりなさい」ではなく、「なぜそれをやるのかを考えなさい」というスタンスを貫きます。
そのため、お客さんのために最善のことをしようとする心、さらに思ったとおりのことをしてもよいという権限によって、絶対に他の店では真似できない、お客様の感動を呼ぶ対応ができるのです。
そしてその感動体験(スターバックスエクスペリエンス)を求めて、
人々はコーヒーにお金を払うという仕組みができているのです。
④自分のミッションをつくるヒント
今度は経済の話ではなく、一個人について。
これまで述べたように、ミッションが明確に持っていると
仕事への満足感やモチベーションが上がり、学生には仕事を選ぶうえでの一つの指針になるでしょう!
ではどのようにして、ミッション考えればよいのでしょうか?
そこで著者はいくつかミッションのつくりかたのヒントを書いています。
そのうちの一つを紹介します。
それは「働き方ではなく、働く目的を考える」です。
私たちは、それぞれのミッションを持ち、その達成のために命を燃やすのであって、その際に会社員であるか、経営者であるか、フリーランスであるかは二次的、三次的な問題にすぎません。
大切なのは、世の中をよくするために、心の底から湧き出てくる使命感です。人の価値は決して肩書や貯金残高で決まるわけではない。
ゲーテはこんな言葉を残しました。
「人間は努力する限り悩むものだ」
ミッションを構築し、それを実現しようとしていく過程では、 悩みがつきものです。
でもゲーテにそう言ってもらえると、努力しているから悩んでいるのだ、とポジティブにとらえることができませんか?
以上が僕が要約したこの本の内容です。いかがでしたでしょうか?
スターバックスのブランド力やそれを支える源であるミッション、
さらに人それぞれがミッションを持つ大切さを感じ取ることができましたか?
興味を持った方はぜひ読んでみてください!
参考:「MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由」
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